(2020.6.13 加筆・修正)
最近の世の中をみていると、本当に留まるところを知らずに「やりすぎ」ていることが増えました。完璧なる排除を絶対的な正義と豪語し、あらゆることを犯罪者並みの扱いをし始めているというのが私の痛切な実感です。
第2回のお話は、そんな「やりすぎ」が行われている数々の分野について、私なりの考えを軽い気持ちで書いてみます。
タバコ
北海道庁が新しくなるそうです。それで、道庁内及び、敷地内は完全禁煙にするとか、しないとかで、すこし騒いでいます。・・・きっとすると思いますが。
北海道のどこかの町では、役場内、敷地内を完全禁煙にしただけでなく、職員には職務中は禁煙条例を試行したとか。全国初らしいですよ。
やりすぎです。
ほんの少し前、まだ数年前は「分煙ムード」だったんです。
それが、あれよあれよとたばこ税の増税、分煙エリアの縮小、そしてさらなる増税、分煙エリアの消滅・・・。世間の目は「喫煙者」=「悪」みたいな感じに。
やりすぎだってば。
ホテル
ここ数年、ホテルの料金設定があきらかにおかしくなりました。
おそらく、パコグループが始めたのだと思いますが、ビジネスホテルのような宿泊場所は、通常5,000円ぐらいなのですが、イベントが入ると、同じ部屋なのに20,000円ぐらいになっていることもあります。
昔から、週末は割高、平日は割安というのはありましたし、航空チケットや映画館などでも料金設定を変えています。だから、それは企業としては別に非難されるものでもないでしょう。
しかし、ホテル業界はあきらかにやりすぎています。
もう、取れる時に、取れるだけお金を取ってやろうみたいな感じです。
宿泊料金を上げすぎたら、お客さんは納得なんてしません。泊まるところがないから仕方なく支払っているだけです。そこにはもう「お金」という物しか存在せず、お客さんに喜んでもらおうという理念が消滅しています。
もしかしたら、お金儲けをしようというのが第1理念かもしれませんが、仮にそうだとしたら、どこかでお客離れが必ず起きます。
企業や施設も攻撃
ブラック企業だ!って言って、会社を攻撃する。本当はがんばっているかもしれない政治家が失言すると、辞めるって言うまで攻撃する。家庭で何か問題が起こると、児童相談所や学校は何をやっていたのか!と攻撃。災害が起こると、行政は何をやっているのか!と攻撃。
攻撃しすぎです。
やり過ぎているのは何故か
やり過ぎを勧めている人たちがいるのです。
そういう人がいなければ、やり過ぎは起きませんから。
では、だれが勧めているのかというと、ずばりマスメディアです。
情報化社会が浸透したので、その速度は増しています。
特に、テレビは影響力が強すぎます。
最近では、ネットにその地位を奪われようとしていますが、その反動でさらなる刺激的な内容を報道しなくてはならないのでしょう。
テレビと言えば、最近なにやら難しい問題をニュースで報道していたのですが、若くて綺麗なアナウンサーが、自分の意見を「これが正しい」という論調で言っていました。近くでは、男性ニュースキャスターがうん、うんとうなづいています。
私は個人の意見を言うということに関しては、なんら違和感はありません。ただ、テレビは影響力が強すぎるのです。
・・・あのね、私はあなたの意見を聞きたいわけではないのだよ。
そもそも、君はこの超難解な問題を理解できないはずだよ。
ニュース番組なのだから、事実をきちんと正確に伝えて欲しいのです。
視聴率のためには仕方のないことかもしれないし、そのキャスターも好きでやっているわけではないかもしれません。でも、そんなことは理由にはなりません。
テレビというメディアの影響力を知らないのなら、軽々しく「正しい」とか「正しくない」と大衆を誘導しないでください。と私は言っているのです。
教育現場も やり過ぎだらけ
家庭学習を徹底しましょう。
体力向上のために、外遊びを奨励しましょう。
学習規律が大切です。
読書もたっぷりさせましょう。
ICTの授業の時代です。
外国語の時間を増やしましょう。
学芸会や運動会などの行事は縮小しましょう。
昔は、「まあまあ、これぐらいで様子をみましょうか?」だったのですが、
最近は「これは絶対に良いから、全て統一して徹底しましょう」みたいな感じです。
だから、やりすぎなんだって!
方向正が良いのなら、良い結果がでますから止めませんが、おそらく、様々な歪みが出てきます。なぜなら、動機が「不安」だからです。もしも動機が「愛」ならば、やり過ぎは起こりません。動機が「愛」ならば、「共生・共存」の道を探すはずなので、そもそも「やり過ぎ」自体が起こりませんけど。
タバコなら、分煙ぐらい。
ホテルなら、ホテルの運営もお客さんの満足も折り合いのつく価格で。
様々な現象については、方向正は示しても、当事者に判断をさせる。
日本という国は、そもそもがそういう他者共存の国だったそうですよ。
自分とは違う者を受け入れたり、妥協したり、落としどころを探ったり。
どうかみなさん、他人に関することをやり過ぎないでください。
排除なんてしないでください。
そして、自分に関することだけは、やり過ぎてください。
それは、誰にも迷惑をかけないどころか、周りに良い影響を与えるはずです。
うん?
なんか熱っぽい記事になってしまってる・・・。
やりすぎですね。