(2020.6.15 加筆・修正)
ある目的を達成するためにコミュニケーションというものが存在します。ほとんど全てに出来事において、コミュニケーションは必ず生じるくらい確かに存在します。コミュニケーションなしには、何事も起こらないくらい確かに存在しています。その生きていることと同じくらいに確かなコミュニケーションを効果的に実践するためのコミュニケーション能力を高めるにはどうすれば良いのかという、1つの考え方を提示してみます。
コミュニケーションの目的
ある目的を達成する、あるいは円滑に進めるために必要なコミュニケーションは、とても大切だということに異論を持つ人はいないでしょう。そのコミュニケーション能力を高めるため、つまり「スキル」として磨き、身につけるために、数多くの種類の書籍が出版されています。
・「かならずうまくいく営業のコツ」とか
・「恋愛テクニックでモテモテに」とか
・「漫画で分かる 雑談力」とか
・「会話が盛り上がる話し方」とか
・「コミュニケーションの授業」とか。
たくさん出ているということは、それだけ世の中の人たちが求めているということでしょう。それで、色々と考えてみた結果、「コミュニケーション」という分野は、裾野が広く、かなり大きいというか「コミュニケーションがないということはない」ということに気付きました。
例えば、自分ひとりでじっくりと考えている時でさえ、「自分自身とのコミュニケーション」をしているのです。自問自答ということですが、もうすこし広げると、瞑想や仏教における禅なども、自分自身とのコミュニケーションの1つであると言えるでしょう。
そうやって、突き詰めて考えていくと、コミュニケーションの目的は、人と繋がる為であり、自分自身を知るためであると言えます。それは自己成長を促すことに繋がりますから、コミュニケーションの目的は、大きく捉えると「自分自身の成熟のため」となります。
コミュニケーション・スキルの本質
そんな大切なコミュニケーションですから、スキルとして磨きたいという気持ちになるのは自然な流れです。
例えばもし、保護者からクレームがくれば、対応する必要があります。すると、「保護者対応のコツ」というコミュニケーションスキルが必要です。
例えばもし、子ども達が話を聞かなかったら、聞かせなければ授業が成立しません。すると、「話の聞かせ方」というコミュニケーションスキルが必要です。
例えばもし、コミュニケーションスキルがなかなか発動できないのなら、「コミュニケーション・スキル・トレーニング」というスキルが必要です。
知識は力となる源ですから、知れば知るほど、上達する・・・はずですが、実際は、なかなかうまくはいきません。知っているということと、できるということの間には、かなりの差があるからです。
ところが、そんな知識もないのに、コミュニケーションスキルが高い人っているのです。小学生のころなら「人気者」。社会人なら「人格者」みたいな言葉で表現されているので、見つけるのには苦労しないでしょう。
※社会人の人格者は知識もありますが・・・。
簡単に言うと、一緒にいて楽しい人です。
「コミュニケーション・スキル」は、コミュニケーションすることを目的としている。でも、スキルの知識が脆弱でも、コミュニケーションが上手な人がいる。
そう考えたとき、コミュニケーションスキルの本質は、当たり前ですが「人」です。簡単に言うと、
一緒にいて楽しい人ならば、スキルは必要ない。
一緒にいて楽しい人で、スキルもあれば、盤石。
一緒にいて楽しい人で、スキルも愛情もある人ならずっと一緒にいたい。
「何を言うのか」ではなく、「誰が言うのか」が大切であり
「何をもらうのか」ではなく、「誰からもらうのか」が重要であり
「何をするのか」ではなく、「誰がするのか」がコミュニケーションの本質。
だから、スキルも大切なんですが、それ以上に、自分自身を大切にしてね!という話なんです。自分自身を大切にするための方法なんていうのもまた、入り口はスキルですが・・・。
まとめ
今回のお話を分かりやすいようにまとめます。
①コミュニケーションの目的は大きく捉えると「自己成熟」にある。
②コミュニケーションは必ずどの分野でも発生する。
③そのため、スキルを磨きたくなる。
④しかし、そのスキルを支えているのは「人」である。
⑤つまり、コミュニケーションスキルの本質は「人」に帰依している。
⑥だから、スキルばかりに目を奪われず、自分自身を大切にしましょう。
⑦自分自身が好きになれると、スキルはなくても大丈夫。
⑧大丈夫だけどスキルも大切。
ややこしいですね。