(2020.5.15 リライト記事)
3年生の体育の授業でキックベースボールをやりました。体育館が学芸会のために使えないため、北海道の11月はとても寒いのですがグラウンドで授業です。
その日の朝は霜が降りて(北海道では秋から冬にかけて地面の水分が凍ってしまう現象のこと)、その霜が日中の日差しによって溶かされて、グランドがぐちょぐちょになっていました。
こうなっては、本来グラウンドは使用できなくなります。晴れていても使えません。靴も服もドロドロになること必須ですから。
「うわー、やっべー、めっちゃすべるーー!」
「せんせー、グランドが濡れてます!」
3年生の男子が「大変だ、大変だ」と言う割りには嬉しそうに報告に来ます。
「おお、寒かったからね。キックベースできるかなぁ~。とりあえず、やってみようか」ということで、試合開始。
試合が始まってからすぐに、これはまずいかな?と思いました。グラウンドは凍っていたり、溶けていたりで不安定。ボールはドロドロに。ドロドロということで、服もドロだらけに・・・。転ぶ子も続出。ズボンはドロだらけ、そして、
「やっべ、パンツまでしみてる!」
ホームベースの位置を変えたり、場所を変えたりしながら試合を続けました。
この間、誰ひとりとして「もうイヤだ」とか「もうやめたい」とは言わないのです。
言わなかったから続けたのですが・・・。
それどころか、おおいに楽しんでいるのです。服がドロだらけになった子は、「ドロだらけだ!」と誇らしげでもあります。「俺もドロだらけだ!」という変な仲間意識も芽生えています。
服が汚れたらイヤだというのは、大人なのかもしれませんね。子ども達は、私の知る限り汚くなってもへっちゃらです。保護者からはクレームが来そうですが、それは担任へ委託することにします。
※私は体育を教える専科教員なので担任ではありませんから。
ドロだらけになって楽しんだキックベースボール。
きっと、素敵な思い出として子ども達の心に刻まれることでしょう。
子どもらしさの持つ一側面は「楽しいことが好き」ということです。
そして、泥まみれも嫌いじゃないということです。
こういう商品は大人向けなんですけどね。自然の泥に勝る泥は存在しませんが、大人が泥遊びしていたら変な目でみられちゃうので、このようなキットを使って、泥遊びの楽しさを思い出すのもいいかもしれませんね。