(2020.5.15 リライト記事)
毎年、学校に必ずひとりかふたりはいます。一年中、Tシャツと短パンの子。
北海道の冬は寒いのです11月だと0度とかにも普通になります。
手袋をはいて、マフラーをして、白い息を吐きながら「さびー、さびー」と登校してくる子ども達にまじって、何故かTシャツと短パン姿の子。100%の確立で男子です。
ある年、6年生の男子がそれをやっていました。登校を見かけた人は必ず聞きます。
「寒くないの?」と。
男の子は「寒くない!」と答えます。
「風邪ひくよ」と聞きますと、
男の子は「俺、風邪ひかないから」と答えます。
で、本当にひかないのです。
保護者に話を聞くと、お家では止めているのですが、言っても聞かないそうです。
そうして、その男の子はよくわからない英雄となり、12月にもなると、低学年からもリスペクトされはじめます。「すごい6年生がいる! 寒くないのか?」と。
ちょっとした有名人になるので、さらに武勇伝を広めるためにTシャツと短パンで登校です。
雪が振り始めます。さすがにTシャツは厳しいので、ジャンバーを来ます。
が、下は短パンです。
もう、アンバランスとしか言いようがありませんが、こだわりなのでしょうね。
北海道は、本格的な冬になると、マイナス20度の世界になります。そして、1年間、Tシャツと短パンで登校するというわけの分からないこだわりをもっていた子も、ようやく普通の防寒着を着た格好で登校します。
「さすがに、限界だなー」って言っていたそうです。
・・・・・よく、がんばったね!
別に、偉くもなんともないけど、そういうこだわり、私は好きだよ。
普通はこだわっているものって、とても良いものなんですけどね。