Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の21年間の実践理論

「不登校」と「ひきこもり」 第2回 ~自分の認識を確認する作業~

不登校の事実

(2020.6.07  加筆・修正)

 不登校やひきこもりは、家族にとっても当事者にとっても、そして結局は社会にとっても深刻な問題です。深刻というのは「悪い」ということではなく、さまざまなところで影響が出てしまうということです。ですから深刻な問題というよりは、「深い問題」または「難しい問題」とした方が的確な表現なような気がします。

 第2回となる「不登校」に関する記事となりますが、今回は「不登校」と「いじめ」の関連性について書きます。書くと言っても、事実を並べるだけの記事です。

 

 

いじめ 最多の54万件

 朝日新聞の2020年10月18日の記事です。

 

「文部科学省が2018年度に起きたいじめの件数を発表しました。それによると、いじめは前年度から13万件増え、過去最多の54万3933件に達した。不登校の小中学生も、16万4528人で過去最多となった」 

 

いじめ件数の内訳は、

小学校が42万5844件。中学校が9万7704件。高校が1万7709件。

いじめの内容は

「冷やかしやからかい、悪口を言われる」が6割の34万件

「軽くぶつかられたり、遊ぶふりをしてたたかれたりする」も12万件

 関連する暴力行為は7万2940件

 SNSなどを使った「ネットいじめ」は1万6334件

 

「不登校」と「ひきこもり」を理解しようとすると、「いじめ問題」は必ず出てきます。不登校の原因は「いじめ」ではないか?と、一度は必ず考えてしまうからです。ですから、まずは「いじめ」に関する数字と、「不登校」に関する数字、そしてその内容を正しく把握する必要があります。

 

 さて、「いじめ」に関する上記の数字をどのように考えるでしょうか。

 いじめは増えているのでしょうか。

 上の記事だけを表面的に読み取れば「増えている」で間違いありません。しかし、本当に増えているのでしょうか?

 

 次に「いじめ」と「不登校」の関連性についての事実です。

 

 新聞記事は続きます。

 ①「いじめで子どもの命や心身、財産などに深刻な被害が生じたとされる「重大事態」も602件で過去最多。そのうち、不登校などにつながった疑いがあるのは402件だった。」

②「2018年度に自殺した児童生徒は332人で、前年度よりも82人多く、過去30年間で最も多かった。理由は、家庭不和や父母らの叱責、進路の悩みなどが多く、いじめは9人だった。」

  

 アンケート調査が完璧に正しいとは思っていませんが、おおよその傾向はつかめます。問題は、つかんだ内容を自分でどう考えるのかということなのです。それをしないと見出しやメディアの報道に、ただ左右されてしまいます。

 

 いじめ件数は54万件。重大事態は602件。そのうち、不登校に繋がった疑いのあるのが402件という事実。

 2018年度に自殺した児童生徒は332人で、いじめが原因と思われるのは9人。

 

 人はどうしても、自分がそう思いたいところに目が向きます。「不登校の原因」は、いじめが大きな要因なのでしょうか?

 

「不登校」と「ひきこもり」を理解するには「自分で考える」ということが必ず必要になります。誰かが解決することはできないからです。

 

 自分で考えてほしいので、今回の記事はこれでおしまいです。

 事実だけをお伝えしました。

「なんて不親切な記事だ!」と思うかもしれませんが、自分で考えたことは必ず役に立ちます。今回はそのための記事だと思ってくださいね。

 

 

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