ここ1週間ほど、ブログという表現ツールに真剣に向き合いながら、少しずつ理解が進んできています。そうして分かった事は「簡単じゃなかった」ということと、「他のブログはすごい」ということです。
「簡単じゃなかった」という詳細については関連記事をリンクしておきます。
もう一つの「他のブログはすごい」という記事は書いていないのですが、今回は「アイキャッチの加工」というものに挑戦してみましたので、少し見やすくなったと自分では思っています。
さて、前置きはそれぐらいにして、本題に入ります。
対話している書籍を紹介
「アドラー心理学」は、アルフレッド・アドラーさんが提唱した心理学です。
この心理学を本当に理解すると、子どもを怒らない学級経営への道が切り開けます。
『クラスはよみがえる』
『アドラー心理学トーキングセミナー』(著:野田俊作さん)
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この2冊は、私の教師としての方向正を決定づけた2冊です。
学級経営の基本路線が確定したということです。
内容は、簡単に言うとアドラー心理学を知ると、「子ども達の行動の目的が分かる」ということで、分かったことが理解まで進むと、「建設的な対応ができる」ということになるのです。「建設的な対応」の1つが「怒らない」ということです。
これを知ったのは、私が初任2年目だったので、かれこれ19年前になります。
(その頃は、アドラー心理学がそれほどクローズアップされていませんでしたが、ここ数年は、本屋さんに行けばアドラー心理学コーナーがあるくらい注目されています)
そして19年間、アドラー心理学を土台とした学級経営を実践し続け、アドラー心理学の良さを本当の実感しています。
ここがポイントなんですが、「分かった」から「できる」というわけにはいかないのです。どうしても「経験」が必要です。
「分かった!」→「やってみた」→「できなかった」→「ダメじゃないか!」
ということが起き、これを繰り返しながら本当に理解していくのです。
今回、紹介する素晴らしい本は、青年と哲人の対話形式をとっています。
これが、本当におもしろいのです。
ある日、一人の青年が絶望感や悲壮感を背負って、哲人の部屋を訪れます。
そして、哲人との対話を通してアドラー心理学の真髄に出会っていくというストーリーです。
青年は、哲人に教えられ、励まされ、多くのことに気づかされていくのですが、なかなか理解が進みません。それは、経験がないからです。
そこで青年は、学んだことを実践し、自分が経験したことを抱えて、何度も哲人の部屋を再訪問します。
そのやりとりが面白いのです。
青年の台詞はもちろんフィクションであり、読者にわかりやすいようにしてあるだけなのですが、驚いたり、怒ったり、罵ったりと、バリエーションが豊富です。
「な、なんですって!?」とか
「そんなのは詭弁にすぎませんよ!」とか
「そんな戯れ言など、いくらでも反論できますよ!」とか。
極めつけは
「忌々しい! ああ、何という忌々しい洞察だ!」
という完全拒否です。
最初はアドラー心理学のさらなる理解のために読んでいたのですが、途中から青年の反応が面白すぎて、読む趣旨が変わってしまいました。
ちなみに、青年は筆者の若い頃の自分を想像して書いたそうです。
対話形式の本はたくさんありますが、多くの場合は、お互いに肯定しあっています。
肯定し合いながら、さらに物事を深く追求していくという手法でしょう。
タレント同士の「対談」は、この形です。
でも、面白いのは「対話」だと思うのです。
それは疑問のぶつかり合い、真実の探求なんだろうなと思うわけです。
ステイホームのGWが始まりました。
この機会に、是非、読んでみてください。
アドラーさんは、「人間の悩みの100%は究極的には対人関係に収束する」と主張していると読んだことがあります。ですから、子育てに悩んでいる人も、教育に悩んでいる人も、仕事上の人間関係に悩んでいる人も、すべて、何らかの光が見えるとおもいますよ。
※『嫌われる勇気』が上巻で、『幸せになる勇気』が下巻になります。
書籍との対話は自分との対話
最後になります。
今回は、対話している書籍の紹介でしたが、本当に私が言いたいことは別にあります。それは、この本でしているような対話が、自分でできれば面白いということです。
本を読んで、素直に受け取るのも良いのですが、
「そうかな~」とか「どうしてだろう」とか「全く同意見だ!」という風な読書が出来ると、本と対話しているということになるのではないでしょうか。
対話というのは、自己成長のためには欠かせないものです。
ステイホームの期間を、楽しんで過ごしてほしいです。