Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の21年間の実践理論

Virtual彼女

ヴァーチャル彼女


 随分前の話になりますが、今の時代は「告白」は漫画の世界だという情報を20代の若手教員から聞いたことがありました。スマホとラインの普及により、直接告白されるということはほぼ消滅しているということで、昭和生まれの私にとっては耳を疑う内容でした。飲み会中に電話番号を聞く必要もなくなり、ラインで会話をしているうちに、なんとなく付き合っているみたいになるそうです。後に生涯未婚率の低下や少子化の進行に繋がっていくこの内容は、さらに変化していました。

 

Virtual彼女

「所さんの大変ですよ」という番組を観ました。初音ミクちゃんと結婚した男性のお話です。就職してから女性に嫌がらせを受けたこの男性は、女性不信に陥ったそうで、ちょうどその時に流れきた曲に救われたということでした。それ以来、初音ミクちゃんに励まされ、とうとう結婚してしまったのです。

 これが良いとか悪いとか、そういうことではなくて、ただ単純に衝撃を受けました。個人の自由なので、私がとやかく言う立場にはありませんが、ただただ衝撃を受けたのです。

 

 話が変わって、ある保護者から得た情報です。

 その保護者には息子がいるのですが、自宅に居る間はほぼゲーム三昧で、オンラインゲームで友達と交流しているということでした。

 その保護者が勤める会社にいる20代の若者と会話をしたんですって。

 聞いた話ですが、分かりやすいように会話形式で記載してみます。

 

「休みの日は何して過ごしているの?」

「ゲームっすかね~。」

「どこにも出かけないの?」

「ほぼ一日中、ゲームしてますね~。」

「それって、うちにいる息子と同じじゃない。彼女とかいないの?」

「彼女? いますよ。」

「えっ、出かけないのにどこで知り合ったの?」

「ゲームの中ですね。」

「彼女と出かけたりはするでしょ?」

「いえ、ゲームの中でしか会ったことないから・・・.。」

「えっ、在ったことないの?」

「ないっすね。」

「じゃあ、どんな顔かも分からないの?」

「わかんないっすね。」

「それって、彼女って言えるの?」

 

 という会話をして笑った過ごしたそうです。その保護者の言い方から察するに、最近の若者はどうなっちゃんてんだか?という感じでした。

 

 その保護者の感覚と私の感覚はある一面においては一致しています。ただ、その保護者の息子さんも、今現在の過ごし方が同じなら、同じような若者になるということになるのですが、そこには気づいていないようでした。

 

 

今後のコミュニケーションに関する個人的な予測

VRの世界


 未婚化と少子化は、経済格差の問題であるという意見があります。若者が安定した職業と給与が与えられないから、結婚できないのだという理論になります。

 これを否定するつもりはありませんが、それが全てではないというのが、先に述べた物語は言っているのではないでしょうか。つまり、リアルな恋愛というそのものが消滅し始めているという現実を勘定にいれなければならないでしょう。その原因は経済格差ではないということです。

 コミュニケーションの消滅です。彼女とか彼氏とかいう以前に、人と人が繋がるコミュニケーションに臆病になってしまっているのです。そして、それで満足してしまっている。間接的な関係及びバーチャルな関係で自分はOKだとしている。

 これも否定するつもりはありませんが、本当にそうなのですか?という問いはしたくなります。本当に心から、奥深い感情のそこからそうだと言い切れるならば、私の出る幕ではありません。

 しかし、人とは何かということを心理学的に、精神的に、哲学的に考えていくと、「本当は実在する人とコミュニケーションを取りたがっている」が真実なのです。あらゆる角度から考えてみても、この結論に至ります。

 

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 最近は新型コロナウイルスによる影響で、ステイホームが奨励されました。その結果を見ても明らかです。人は、何とか人と繋がろうとするではありませんか。

 

  なぜこれほどまでにバーチャル世界が広がり、そしてその状態に満足させられてしまったのか、その理由については、少し考えただけでも膨大な量になります。今回はあえてその理由については述べませんが、この状況はさらに進行していくでしょう。

 すると少子高齢化社会はさらに進みます。もう既に日本は人口減少が始まっているようですが、人口減少が問題なのではありません。そもそも昔の人口は少なかったのですから、数が減ったとしても、即一大事ということにはならないでしょう。

 それよりも若者が少なくなっていくということに問題があるのです。少子高齢化ではなく「少子」が一番考えなければならないことです。

 このまま何もしなければ、いずれ日本という国そのものの存在がかなりあやぶまれていくでしょう。不安感を煽っているわけではなく、ただそうなっていくということです。

 

 

少しだけ希望を

 街コンというのがあります。各地方で、飲み会を通じて出会いの場を生み出そうとする活動です。直接人と会う機会がなかなか無いと言う人や、リアルな会話に臆病になっている人に手を差し伸べているこの活動に、私は心から応援したいです。

 ただ、最終的には本人次第です。たとえ仲人的な活動はできたとしても、あくまで最終的に進むのかどうかは本人が決めなければなりません。これはもう、どうしようもないことです。

 心理学の例え話で「馬を水辺まで連れて行くことはできるが、その馬に水を飲ますことはできない。」というのがあります。連れてきた人が馬の代わりに水を飲んでも仕方ないと言うことですし、馬に無理矢理水を飲ますこともできないと言うことでもあります。

 ですから、息子と娘同士のお見合いを親が代わって行うという「親の婚活」というのをテレビ番組で見たことがありますが、それは難しいでしょうね。そもそも親のために結婚をするわけでもないですし。

 

 バーチャル世界は、AIの進化と普及により、ますます進歩します。これを進歩と言って良いのかどうかという問題はありますが、技術的にはという限定すると進歩します。無人化も進みますし、人間関係の煩わしい問題も減っていきます。

 便利で、楽で、快適かもしれません。しかし、人間らしさというものを喪失していくこととセットです。 

仲間

 ↑こういうのがいいんですけどね・・・。

 

 とりあえず、夏なのでリアルコミュニケーションを発生させるイベントを企画してはどうでしょうか?