Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の21年間の実践理論

新型コロナで夏休み短縮について考える

夏休み短縮


 8月6日(木)が終わろうとしています。

 北海道の多くの地域では、夏休みが短縮され、今週いっぱいまで通常授業が行われているところが多いようです(私の勤務する地域は、8月1日から夏休みで、冬休みも削るようです)。

 新型コロナ対策によって、学校閉鎖になった分の授業時数を確保するというのが夏休み短縮の目的で、現在通常登校をしている地域では、冬休みは短縮しないという方針のようです。あるいは、第2波に備えて、授業ができるときにやってしまおうということもあるようです。

 

 夏休みを大幅に短縮し、冬休みは短縮しないという選択。

 夏休みと冬休みを両方短縮するという選択。

 

 このどちらが良いとか悪いとか、そういうことを言うつもりはないのですが、学校本来の目的、つまりは教育の目的を考えたときに、私は夏休みを大幅短縮するのは弊害がありそうだと、思うところがあるのです。

 

 まず、学校の目的ですが、目につくのは「学力保証」、または「学力向上」です。これは、夏休み短縮によって、本来よりも効果は薄くなるというのが私の考えです。なぜなら、学力向上は授業と直結していますが、そこに子ども達のやる気問題があるのです。やる気があれば、どんどん吸収しますが、なければ不平不満の気持ちのまま授業を受けることになります。

 次に目につくのは、「授業時数の確保」です。小学校の場合、年間約1000時間の標準時数というのがあり(学年によって違いますが)、これをクリアするためには、授業日数が必要であるということです。これは分かります。だとすれば、両方少しずつ減らせばクリアできますし、今年度は行事(運動会や学芸会など)ができない状況でもありますから、行事の時数も通常授業に使えます。

 

 教育の目的にも目を向けてみます。教育基本法にあるように、教育は人格の完成を目指すものです。では、ここでいう人格とは何かというと、「知」「徳」「体」の総和です。これは机上の学習のみで成長できるわけではありません。友達と遊んだり、自然と戯れたり、様々な経験を通じて学んでいきます。だから体験学習が重視されたりするのです。

 夏休みを短縮するというのは、中で勉強する時間は増えますが、外で遊ぶ時間、つまりは自然と戯れる時間を削ってしまいます。

 

 夏休み短縮によって、授業にやる気はでないし、外で思いっきり遊ぶ時間も減る。わずかな夏休みはお盆ですから、先祖供養や短い休みによるイベントの不発生なども生じるわけです。

 

 ここまでをまとめると、授業時数と学習進度は取り戻せるでしょうけれど、それは「やった」という事実を生み出したに過ぎず、その効果についても考えてみる必要があるということ。さらに、授業時数を確保できたということは、違う時間が無くなっているというなくした物の大切さについても考えてみる必要があるということを言いたいのです。

※ただし、受験生にとっては少し事情が変わりますから、一概には言えません。

※ちなみに、多くの大学は、未だにキャンパスを開放できずにリモート講義をしているという新聞記事がありました。

 

 そして、最後が最重要ですが、北海道の夏は短いということです。

(ヨーロッパでは、夏のバケーションを楽しむために仕事をするという側面があるようで、夏休みは2ヶ月くらいあるそうです。)

 北海道の寒い冬、雪は12月から3月まで降りますが(4ヶ月間)、10月くらいからは相当寒くなりますので、約半年は寒いのです。

 北海道民は冬に外で遊ぶこともありますが、寒いので家に居ることも多くなります。日も短くなっていますから、同じ一日でも外での活動時間は大幅に減ります。

 

 Tシャツと短パンで自転車に乗ったり、外で花火をしたり、虫を取りに行ったり、友達と公園で遊んだりできるのが夏休みです。元々短い夏をさらに短くして、授業時数を確保したとしても、上記にあげた子どもらしい活動時間をなくしているのです。

 そういうことを総合的に、全体を見ながら判断した方が、教育の質は上がりそうだというのが私の思うところなのです。

 

 まあ、決まってしまったことは仕方ないので、やるしかありませんが、北海道の夏というのを、もっと大切にして欲しいなと、個人的に思うのです。

 

 短い夏休みですが、夏休み明けに

「夏休み、楽しかった―!」と言って元気にやる気をもって登校してくることを、心から願っています。

 ・・・難しそうですが。

 

 ちなみに、ニュースでは、本州でもまだ授業をやっているようです(地域によるでしょうけど)。夏休みが40日間くらいある地域が、10日間に短縮して子ども達ががんばって勉強していると、そのニュースの中では言っていました。

 これ、やる気、どうなんでしょうかね?

 

 様々な理由があるでしょうから仕方なさそうですが、子ども達にとって、本当に大切な事は何なのかということを、広い視点で考えてみる必要がありそうです。

 

 

 

  花火、絶対にやっておきたいですね!

 子どもは花火が大好きですから。