Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の21年間の実践理論

歳を重ねるごとに1年間が短く感じる

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 あけましておめでとうございます。2022年になりました。年の瀬に自分自身の1年間を振り返ってみると、実にたくさんんのことがあり、盛りだくさんで長かったなぁ~という感じですが、一般的には「歳を重ねる事に1年間があっという間に感じるようになる」ということが起こっています。以前に「時間圧縮」という記事を書きました。同じような内容になるかもしれませんが、2021年を振り返ったついでに、時間についてもう少し掘り下げて具体的に書くことにしました。

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だんだん短く感じるようになるのはどうしてかな?

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 大晦日、弟一家が実家に帰省したので顔を出しました。大晦日ですから、どこの家庭でもあるようなたわいもない話が出ます。「1年、早かったね~。あっという間だったね~。」という話です。

 それで、忙しかったからだとか、無我夢中だったからだとか、そういう話が出るわけですが、弟が不思議そうに言っていました。弟の疑問を要約すると次のようになります。

 

・忙しいのは、今も昔も変わらない。

・それなのに、だんだん早く感じるのなら、忙しさは関係ないのではないか。

・そもそも、今よりも昔の方がはるかに忙しかった。

・その理由は、子ども達が小さくてやることが多かったから。

・もし、忙しいと時間が短く感じるのなら、昔の方が短く感じるはずである。

・だから、年々楽になっているにもかかわらず、早く感じるのはおかしい。

・なんで早く感じるようになるんだろう?

 

 というような内容になります。この疑問に、1年間を振り返ってみるという観点から答えてみます。

 

時間圧縮のおさらい

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 時間は変動します。まずはこれが大前提です。

 しかし、秒針が変わるわけではなく、感じ方が変わるということです。

 長く感じたり、短く感じたりするやつです。

 これは、楽しいなら短いし、つまらないのなら長いが分かりやすい。

 ところが、振り返ったときは逆転現象が起きます。

 楽しかった思い出は時間拡大が起こり、つまらないのなら時間縮小が感覚として起こると言うことで、「時間圧縮」の記事は、以上のことを説明しています。

 この理論から言えば、1年間がだんだん短く感じるということは、歳を重ねる事に「つまらない」時間が増えていると言うことになります。つまりは「暇な時間」が増えているということになってしまいます。

 しかし、先の弟の話を持ち出すと、「忙しいのは今も昔も変わらない」ということ。やるべき事はたくさん増えている人もいるでしょうから、逆に年々長く感じるようになるということが起きてもよさそうなものです。

 この矛盾に答えるためには、「楽しい時間」をどう捉えるのかという視点が必要となり、これが分かると「時間圧縮」と併せて「1年間が短く感じるようになる問題」が解決します。

 

楽しい時間とは・・・

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 楽しい時間というのは、ひどく曖昧なんです。

 テレビが楽しいとか、ゲームが楽しいとかもありますし、のんびり過ごすのが楽しいもあったりして、人によって楽しさの定義は違うからです。

「楽しい時間はあっという間」は、どの楽しさでも共通しますが、後に残る楽しさについては共通していないのです。「楽しい」には様々な側面がありますが、あえて2つの大きなグループに分けて説明します。

 

1 楽しませてもらう「楽しさ」

 テレビやゲーム、ユーチューブなどはその最たるものです。誰か他の人に楽しませてもらうということ。遊ぶのではなく、遊ばされるというもの。

 

2 自分で楽しむ「楽しさ」

 子どもなら外遊び、大人なら仕事だったり子育てだったりしますが、主体的であることがポイントになります。

 

詳しくは関連記事を載せておきますね。

※最近、関連記事を載せられるくらいの時期の量になってます。

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「忙しさ」というのは、実は「楽しさ」に関係していたりします。「大変さ」も同様です。楽しさは、あらゆる現象に付随しているに過ぎません。分かりやすくするために、その中の「忙しさ」をピックアップします。

 ※これを「大変さ」や「努力」に変えても同じです。

 

 さて、「楽しい忙しさ」と「楽しくない忙しさ」に焦点を当ててみます。そして、時間圧縮理論と併せてみると次のようになります。

「楽しい忙しさ」は、時間圧縮の後に時間拡大を起こす。

「楽しくない忙しさ」は時間拡大を起こした後に時間圧縮を起こす。

 それは、主体的であるかどうかにかかっています。

 主体的という言葉も曖昧です。もう少し踏み込むと「主体的」というよりは「生きているか生きていないか」という表現になるかな?

 

生きている時間

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 分かりやすい例えを使いましょう。

 これも人によりますが、例えば旅行に行っているときに「楽しいな~」と感じる。例えばスポーツの試合で「楽し~!」と感じる。あるいは遊んでいるときに、楽しいすら感じることなく没頭している。そんな状況を思い浮かべてください。

 それらは「今、目の前にあることに集中している時間」です。

 つまりは「今を生きている時間」です。

 その時間は、あっという間に過ぎ去ります。「もう1時間も経ったの?」という事が起こるということで、これを「時間圧縮」と私は呼んでいます。そして、その積み重ねが多い人は、1年間は「振り返ると長かった~」となるのです。

 

 別に「楽しい~。」でなくてもいいのです。楽しさと同様に時間の感じ方を決定づけているのが「忙しかった~。」になります。

 子どもが小さかった頃、子育ては忙しかったはずです。分からないことだらけで、手探り状態で、一生懸命に子どもを見たのです。今、目の前にあることに次から次へと対処していく。まさに今を積み重ねている状態なのです。

 

 ところが、子どもが大きくなると、忙しいことには変わりなくても、以前のような「忙しさ」ではなくなります。未知だったことは既知になるという単純な理由で新鮮さもなくなります。1人目の子育ては長く感じ、3人目ぐらいの子育てだとあっという間だったという経験がある人も多いと思います。

 すると、ゆとりみたいなものが生まれますから、忙しいことには変わりなくても、その隙間に「色々考えちゃう」という事が起こります。色々考えちゃうのは、過去の経験を活かして未来を想像するというようなことです(それ以外にも色々ありますが・・)。

 すると、今を生きていないのです。思考は過去やら未来に飛んでいますから。

 今を生きていながら、今を生きていない。目の前に没頭する忙しさではなく、目の前は淡々とこなすだけの忙しさとなるわけです。すると、一日をやっとの思いでこなすので時間拡大が起こり、振り返ると「目の前を生きていた時間が少ない」という理由で時間圧縮が起こるのです。

 

 歳を重ねる事に、1年間が短く感じられるようになるとは、つまりは「今を生きている時間が減ってきている」ということです。それが良いとか悪いとか、そういうことを言っているのではなく、そういう原理になっているという説明になります。

 

 まあ、歳を重ねるごとに未知が減り、既知が増えていくという側面も大きいのですが、既知の中に未知を見つけたり、純粋に今を楽しむことは歳を重ねてもできるわけですから、実は歳は関係ないということになります。ただ、歳を重ねるとそのような状況になりやすいというだけです。

 

まだ小さかった頃は・・・

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 自分が小学生、中学生、高校生の頃を思い出してください。そして、今と比べてみてください。どう感じるでしょうか。

 

 子どもを見ているとね、本当に楽しそうに遊んでいることがあります。

 これは小さな子ほど、その傾向が強い。

 もう、夢中になって遊んでいる。

 その子にとっての1年間は、喜びと驚きに溢れているのです。

 当然ですが、1日はあっという間に過ぎ、1年間は随分長くなります。

 

 私の高校時代は部活に一生懸命でした。

 だから、高校3年間はとても長く感じます。

 

 人は誰でも、そのような経験があるはずなんです。

 ただ、気づいていないのです。

 忙しいという言葉に翻弄され、忙しさの「質」については考えない。

 

 もしも、もっと充実した1年間だったと感じたいのならということになりますが、毎日を目の前のことに集中することで可能になります。あーだこーだ考えるのではなく、目の前の事をきちんと見て、そして楽しむことです。忙しくても楽しみ、暇でも楽しむ。それを繰り返すことで、今回のテーマである「歳を重ねる事に1年間が短く感じる問題」は起こらなくなります。

 

 ただ、短く感じたからダメだってことではないですよ。

 もしも、長く感じたいのならということです。

 

 お正月ですから、家族でトランプなんかするといいですよ。

 遊ばされているのではなく、創造的に遊んでいるので、冬休みが終わったら「家族でトランプをした」という出来事を、1行日記に書くことが出来る上に、長く感じる現象も起こりますよ。是非やってみてください。