漫画キングダムの57巻の名シーンです。
龐煖(ほうけん)というめちゃくちゃ強い武神が主人公と闘っているとき、なぜ龐煖はそれほどまでに強いのかを李牧が「龐煖は、我々“人”の代表です。」と説明を始めます。その説明を聞いた側近達が左目からだけ涙がこぼれるのです。
左目は右脳
なぜ左目からだけ涙が出たのか、知らないと読み飛ばしてしまうような名シーンです。側近達全員が左目だけ涙が出たのです。
理由は、左目は右脳が司っているからです。
脳は右脳と左脳に分かれています。本当は分かれていないけど、どちらかに寄っている、あるいはどちらかが主流と言った方が正確でしょうか。
では、右脳と左脳の違いは何かと言いますと、専門的なことは別のサイトで調べてもらえば分かりますので、ごく簡単に説明します。
右脳は感情、左脳は思考。
右脳は直感、左脳は理論。
右脳は無理解、左脳は理解。
右脳は無意識、左脳は意識。
言い方は色々ありますが、総じて言えば右脳は感覚なのです。理屈も思考も関係ない、説明はできないけれども分かっちゃうという領域です。
そして、どうしてかは分かりませんが、身体は脳と交差して機能しているようです。つまり、右脳に関することは身体の左側に表れるということです。
左利きという記事を以前に書きましたが、それも同じ原理です。
左利きなら、右脳が主役で、左脳が脇役ということです。
どちらが良いとか、そういうことではなく、そう言う性質だということで、両方必要で、人は両方もっているのですが、どちらに寄っているかということです。
左目からだけ涙が出たという、この名シーンは、李牧の話が側近達の右脳、感覚や感情を揺さぶったということに他なりません(作者ではないので断言して良いのかどうか分かりませんが、私はそう解釈しました)。
側近達は李牧の話を「そんな、まさか・・・」と理解しようとしませんが、涙だけが出るのです。つまり、理屈ではなく、心の奥底にある感情を揺さぶっているということでしょうね。
目を見れば分かること
ついさっき、目を見れば分かることという記事(瞳孔のお話)を書いたばかりなので、今回のこの記事はついでにということになります。
右目と左目は違います。
それもよく見れば、思考と感情のどちらが動いているのかが分かります。
理屈で話すことは右目が動くこと。感覚的なことや感情に訴えることを話すときには左目に変化があることを見抜ければ、どれぐらい話が入っているのかが分かると言うことです。
「目は口ほどに物を言う」といいますが、口で言う言葉などたいしたことありません。思っていても思っていなくても言うことはできるからです。
ですから、お話をするときは目を見ることです。
ただし、信頼関係がないと、人は目を見られることを嫌がります。
理由は・・・・。
考えてみてくださいね。