Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の27年間の実践理論

瞳孔が開くとき

f:id:Nayunayu:20220327072256j:plain

 目の瞳孔が開くとき、人は人を全面的に受け入れています。受け入れているという単純な理由で、話を聴けています。目は様々なことを表現しているのです。今回はそんな目のお話です。

 

話を聞いていない少年

f:id:Nayunayu:20220327072339j:plain

 忘れ物をした少年に注意しました。「君は忘れ物が多すぎるのだけれども、どうしてそんなにも忘れるんだろうね?」と。

 少年は叱られているわけですから、身構えています。私は少年の目を見て話を続けます。「たまに忘れるのなら問題はないけれども、君の場合は毎日なにかしら忘れているということに気がついているかな?」と。

 その時、少年の目の瞳孔はちっちゃーくなっていました。

「君は全く先生の話を聴いていないよ。聞こえているだけだよ。君はきっと、明日も何かを忘れるよ。ちゃんと先生の話を聴けるようになるまでは繰り返し忘れるからね。そしたら、また先生は同じ話をするから。」

 その翌日、少年はまた何かしら忘れてきました。

「ちゃんと前の日に調べて用意したんだけど、ランドセルに入っていませんでした。」

「うん? ちゃんと調べて用意したのに入っていないの?」

「ちゃんと入れてきたはずだけど・・・。」

「あんねぇ~、きちんと先生の話を聴くんだよ。ちゃんと入れたんだな? もしちゃんと調べて入れたのなら、ランドセルに入っていないとおかしいということは分かるかい? だから、入っていないのなら、ちゃんと調べていないのだよ。君の言っているちゃんととは何だろうね?」

 その時、少年の目の瞳孔はちっちゃーくなっていました。

「君は先生の話をまだ聞けていないよ。きちんと聞きなさい。ちゃんと入れたのならあるし、ちゃんと入れていないのならないんだよ。単純なことだよ。だから、君はちゃんとなど調べていないということを認めないと、また忘れるよ。そして、君が忘れ物をしたからといって先生は困らないけどもだ、君の人生は忘れ物をし続ける人生になるだろうから、君が困ることになるのだよ。だから先生としてはだ、今のうちに気づこうよということを提案しているんだよ。」と。

 その時、少年の目はほんの少しだけ大きくなりました。

 それから1週間、とにかく先生は毎日君をチェックするぞ!と伝えてから、忘れ物は随分減りました。

 

目を見れば分かる

f:id:Nayunayu:20220327072523j:plain

 上記の話は、ひとつの事例ですが、よくあることです。

 だから、話をするときは目を見ることです。

 すると、聞けているのか聞けていないのかがすぐに分かります。

 相手の目がこちらを向いているとき、たいていは聞けていますが、さらに瞳孔までよく見ることです。すると、どれぐらい話が入っているのかが分かります。

 

 そもそも、瞳孔は光を多く取り入れようとするときに開きます。暗闇で物を見ようとすると瞳孔が開き、光がまぶしすぎると調整して瞳孔は小さくなるというものです。

 物理的にはそうなのですが、心と身体は一体ですから、同じように相手の話を聞こうとか、相手のことをもっと知ろうとしたとき、「取り入れよう」「よく見よう」という心の働きが起こるために瞳孔は開くのです。

 

 するとね、恋をしたら瞳孔が開くということが理解できると思います。

 相手のことをもっと知りたい、相手の言葉を全て受け入れたいという心の動きが起こるため、瞳孔は開きます。

 

 いきなり話が恋に変わりましたが、実はこれが今回1番のテーマです。

f:id:Nayunayu:20220327072556p:plain

 恋もまた今回のテーマの入り口に過ぎませんが分かりやすいので。

 

 恋をすると瞳孔が開くということは、それを見た人は完璧に自分に好意をもってもらっているということが分かります。だから安心します。これは理屈ではなくそう感じるのです。

 

 自分に向かって瞳孔が開いている子をみると、安心する。

 だから人はそれを「かわいい」と感じる。

 すると「可愛い子」は目の瞳孔が開き気味であるということになる。

 ところが、目の瞳孔は相手を受容しないと開きません。

 すると、受容できない人は「かわいくなれない」ということになる。

 それでは困るので、擬似的にでも開く方法は・・・と考えた結果、

 コンタクトで黒目が大きく見えるものを作ればOK!ということになる。

 これで終わりです。

 

まとめ

f:id:Nayunayu:20220327072629p:plain


 目を見れば分かります。

 ここまでは、理解できる人も多いと思いますが、さらに目の瞳孔まで見るということが今回お伝えしたいことでした。

 そして、現代社会は目の瞳孔を擬似的に大きく見せるというファッションへの応用も使っているという事実。それが良いとか悪いとか、そういうことではなく、あまり知られていないけれども応用されているんだということを知っておくと便利だということです。知っていれば、逆に応用できるからです。

 今、写真は加工されまくっています。ファッション雑誌でもいいし、プリクラでもいいし、スマホで加工できる写真でもいいので、一度チェックしてみましょう。すると、「ああ、なるほど、目の瞳孔が大きくされているな。」ということが分かりますよ。

 

 目の瞳孔が大きいと、生き生きしている感じやエネルギッシュな感じを受けるのは、様々なことを受け入れようとしている、知ろうとしている、何かチャレンジしようとしているからです。心と身体は一体なので、必ずそうなるのです。

 目が死んでいる・・・と言うとき、よく見たら、目の瞳孔がちっちゃーくなっているはずです。だから、「やる気ないんだよね~」と人が言う時、瞳孔が開いているのなら、全然やる気あります。

 目は口ほどに物を言います。

 

 目の動きでバレたくない人は、サングラスで隠しておきましょう。