Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の24年間の実践理論

店員さんが笑顔になる

 無愛想な店員さんがいたらどうしますか?

「店員なのに態度が悪い!」とすることは簡単です。

 でもそれは「お客さまは神様」みたいな価値観の表れであって、本当はそんなことありません。持ちつ持たれつの関係であり、店員さんがいなければお買い物もできないわけです。そして、店員さんだって人の子です。何か理由があって不機嫌なのかもしれません。

 

店員さんが笑顔になる

 車を走らせていたら「エンジンオイル不足 異常発生!」という文字がナビに出ました。年式が経つとエンジンオイルは減るらしく、定期的に交換するか足すしかありませんが、交換にはちょっとまだ早いかな?というときは、足すことにしています。

 いつもお世話になっているお店はとても親切で笑顔なのですが、出かけ先で警告音が鳴り続けてうるさいので、いつもとは違うお店に入り「エンジンオイルを足してください。」とお願いしました。

 すると「今は別の作業が入っているので、1時間くらい時間がかかるかもしれません。」という超曖昧な返事が返ってきました。エンジンオイルは足すだけなので、ちょろっと入れたら終わりなんですけどね。

 それで「入れるだけなんですけど・・・1時間ですか・・・。」と打診します。すると「うちも、色々と作業があるんで・・・。」と超不機嫌そう。

 それでも食い下がって「入れるだけなんで、オイルだけ買って、自分で入れてもいいですか?」と聞きますと「それならいいですよ。」とさらに不機嫌そう。

「いつも何のオイルを使ってますか?」と聞かれ、「よく分からないんですけど、普通のだと思います。」と答えたのですが、「かたさはどれぐらいですか?」「車は何ですか?」「年式は分かりますか?」と立て続けに質問されました。もちろん、私が答える全ての質問の返答は曖昧です。私は車に詳しくないのです。いつも店員さんが親切丁寧にやってくれているので、私は知らないのです。

 でもまあ、なんとか調べてくれました。

 私はさらに「エンジンオイルを入れるところを教えてもらえますか?」なんて質問もします。すると、最高潮にめんどくさそうに「ちょっと待っててください。」と言って、作業店員に聞きに行ってくれました。

 戻ってきた店員さんに「車に行ってボンネットを開けてください。」と言われたので「お忙しいのに済みませんね。ありがとうございます。」とお礼を言いました。

 それで車に行ってボンネットを開けると、店員さんがオイルを入れるためにジョウロのようなものを持って来てくれました。この時点で店員さんは親切モードになっていました。

 私が「そんなものも貸してくれるんですか? ありがとうございます。」とさらにお礼を言うと「これがないとこぼれるんで。」と嬉しそうに言います。私は「そうなんですね。さすが車屋さんですね。」と感想を伝えました。

 その後は、親切丁寧に入れてくれて(結局私は何もしてません)、さらにオイルの説明まで親切丁寧にしてくれ、最後は笑顔で「また定期的にオイル足してくださいね。」と言っていました。

 

 店員さんはお仕事ですが、お客さんである私は助けてもらっているのです。その気持ちを忘れなければ、店員さんも心を開いて親切モードになってくれるので、Win Winの関係になれます。

 

お客さんの品格

「そのコーヒー、とてもいい香りですわね。」

「お客さん、分かるかい? このコーヒー豆はブラジルの知人に特別に調合してもらっている特製品でね、このあたりじゃあ、うちくらいなんだよ。」


 ホテルに泊めてもらったら、布団をかるくたたんだり、ささっと軽くキレイにすること。これは、ホテルマンだった友だちに教わりました。

「別に掃除してくれなくてもいいんだけど、やっぱりちょっと片づけてくれていると、俺らも気分いいし、ああ、このお客さんはいいなあ~って思うよ。」

と言っていました。ちなみに、たたみすぎというのがあるらしく、押し入れまでしまうのはやりすぎなんだそうです。理由は、押し入れまでしまってくれても、布団の間に忘れ物があったり、シーツは毎回取り替えるから二度手間なんですって。

 食事をしたら(特にバイキングなど)は、お皿をまとめておくこと。これは高校時代の部活動の合宿で全員が実践していたので、今でもしています。数名で食べた後は、同じ食器をまとめておきます。これを修学旅行の引率をするときなどは、事前に子ども達に指導しておきます。すると、ホテル側は「あなたの学校は指導が行き届いて気持ちがいいので、是非また利用してくださいね。」という気持ちになります。

 あと、時と場合によりますが、私は可能な限り感想を伝えたり、積極的に店員さんに話しかけたりします。すると、たいていの場合は喜ばれますし、かなり詳しく教えてくれたりします。

 店員さんも人です。一言交わすだけでぐっと距離が縮まったりします。お客様は神様ではありません。お世話になっているという心がけをすることで、店員さんも気分がいいし、自分も気分が良くなりますのでお勧めです。