あなたの周りに、いつも不平・不満を放出している人はいませんか?
あるいは、自分自身がそうだという人もいるでしょう。
不平や不満は百害あって一利ぐらいはあります。
でもその一利ですら、副作用として人間関係の悪化を招くことでしょう。
今回の記事は、不平・不満を理解することで、どのように対処すると良さそうかという1つの側面について書いてみます。
今回の記事の内容は以下の通りです。
1 不平・不満は存在しない。
2 自分自身の不平・不満にどう向き合うか。
3 他者の不平・不満とどう付き合うか。
1 不平・不満は存在しない
いきなり絶望してもらいますが、不平や不満となる対象は存在しません。
多くの人は、何か口実を見つけて、それが不平や不満を生み出す原因だと言うことにしたがります。しかし、その原因だと思っている対象を解決すれば、必ず次の口実を見つけます。あなたの周りの不平や不満を言い続けている人を観察してみてください。もう、なんでもかんでも口実として見つけ出す様子が見えるはずです。
では、不平や不満となる対象は存在しないのに、なぜ不平や不満が起こるのかと言いますと、それは「あなたが不平や不満そのもの」なのです。あなたの存在自体が不平で不満な状態だということに他なりません。溢れるばかりの不平や不満があるので、どこかに放出しなくては自己崩壊を起こしてしまいます。
きっと、ここまで読んで「納得できん!」という人もいるでしょう。それはそれでかまいません。無理矢理押しつける気はさらさらありません。ただ、そういうことになっていますということで、どうしても自分の経験から納得するしかないのです。
さて、さらに奥深く潜ります。ではなぜ、不平や不満の状態になっているのでしょうか。対象としての不平や不満は存在していないのに、自分自身の中にある不平や不満は、どうして発生するのでしょうか。
実は、自分の中にある不平や不満もまた、存在しないのです。
不平や不満というのは「感謝の不在」なのです。
感謝が足りない、感謝がない、感謝が不在。
それで不平や不満が生まれるのです。
もういちど繰り返しますね。
不平や不満というのは存在せず、感謝が不在な状態だということです。
2 自分自身の不平や不満とどう向き合うか
まずは自分から。
不平や不満は存在せず、感謝が不在だということを理解すれば、できることは簡単です。「感謝すること」だけです。
感謝しているときに、同時に不平や不満を感じることはできません。
ですから、不平や不満についていくら考えたところで無駄です。そこには実態はないからです。あるように見えても幻です。感謝してみればすぐに理解できます。
自分が不平や不満をよく言っているのなら、それは不平や不満を放出するための口実を探していると言うことです。人は見たい物を見ようとしますから、当然、目に入ってくるのは不平や不満の材料でしかないのです。
焦点をあてるべきは、感謝の対象です。感謝は至る所に存在しています。存在しない不平や不満に目を向けるのではなく、感謝することに目を向ければ、自分自身の不平や不満状態については解決します。
けっこう時間がかかりますが、たくさんやればやるほど、不平や不満は消えていくはずですから、まずはやってみてください。
3 他者の不平や不満とどう付き合うか
これは3つの道がありますが、お勧めは1つです。もう2つは難しいので。
お勧めは、ずばり「離れること」です。
他者の不平・不満エネルギーは凄まじく、出しやすいところを見つけるのが上手です。自分が安全地帯に居られたまま、自分の不平や不満を受け取ってもらえる相手を見つけ出す能力が著しく高いのです。
ですから、なるべくかかわらないことです。放っておきましょう。
そもそも、あなたに向けられる不平や不満であっても、それは口実にすぎず、解決したところで、次の口実を見つけ出し、それを延々と繰り返すでしょう。
幽霊だって、取り憑きやすい人に取り憑くのです。
難しいですが、2つ目の方法。
それは、毒をもって毒を制するという方法。
少々危険ですが、最初よりは愛があります。
ぶつかり合うことを覚悟で、同じ種類の毒をぶつけるのです。
要はケンカです。
負の感情と呼ばれているものは、同種のもので打ち消すことができます。
「雨降って地固まる」という諺があるように、ケンカした後に前よりも仲良くなれることがあるように、消すことができるのです。
ただ、同じ年代とかだとやりやすいのですが、年齢が離れているとやりにくいですし、立場が違っても難しいでしょうね。
最後に超難しいですが、3つ目の方法。
それは、すべてを受け入れて消滅させ、さらに愛を入れるという方法。
もうこれは、マザーテレサとかの領域です。
不平や不満は存在しませんが、闇の形として放出されている残像です。何の残像なのかというと、本当は愛されたいという願いが叶っていないという「悲しみ」や「切なさ」や「怒り」などの残像なのです。
その残像を受け止め、出させることによって、本当の願いである愛がうっすらと見えるのです。見えたら相手をそこに向かわせるのです。放出して薄まった瞬間がポイントです。
まとめ
簡単にまとめます。
①不平や不満というのは、感謝の不在である。
②自分自身に対しては、感謝を実践すること。
③他者に対してのお勧めは「離れる」こと。
④なんとかしたいのなら、同種をぶつけること。
⑤救いたいのなら、受け止め、入れること。
④と⑤ができるようになるためには、覚悟が必要です。
覚悟がないのなら、火傷するだけですから、③がお勧めということになります。
今回の記事は、評判が悪そうですが、人間関係を構築する上では避けて通れない問題ですから、あえて気にせず書いてみました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
「母さん!何が不満なの!」
最後に。
この写真に感じる不満をどう理解するでしょうか。
今回の内容をヒントに、色々想像してみると理解が深まると思います。
感謝の不在ですから、どちらかに感謝が足りないのです。
どっちでしょうかね?
それとも、両方でしょうかね?