Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の21年間の実践理論

無意識だけど知っていること 第4回【人と繋がりたい】

人と繋がりたい

(2019.11.13の記事をリライト)

 一人でお留守番が怖い、一人で寝るのが寂しい、一人で遊んでいても誰か側に居てほしい。小さな子どもが見せるこのような姿は、子どもが人を求めている状態なので至って健康そのものです。「もう○才なんだから、一人でできるでしょ?」と言わないでくださいね。

 例えばもし、小さな子どもが一人でお留守番をし、一人で寝て、一人で食事をし、一人で遊んでいたら、親は楽でしょうけれども不自然であり不健全であり、頼もしいように見えても頼りない子に育ちます。もしも仮に、一人で何でもできる小さな子がへっちゃらな表情ならば、それは相当危険であると考えて間違いありません。

 人は本質的には、人と繋がりたがるからです。

 

人と繋がりたい

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 人が人として生まれたのならば、人と繋がりたいというのは当然の感情であり、それは大人になっても続く1つの真理でもあります。ある書籍で見つけた名言に「人として生まれ、人との間で育つと「人間」になる」というのを見つけたことがあります。

 なるほど、生まれたのはヒトで、ヒトの間で「人間」になるのだから、漢字というのはよくできているなと改めて思いました。

 

 人と繋がりたいという無意識に知っていることは、どのような場面で見られるのかと言うことについて、軽く羅列してみます。

 

・一緒に何かをしたい。

・友達がほしい。

・飲み会でわいわい騒ぎたい。

・何かのサークルに入りたい。

・恋人がほしい。

・結婚したい。……等々。

 

 これらは「楽しいから」と理由づけることはできますが、なぜ楽しいのかと聞かれたら、意外と答えに困ってしまいます。しかも、楽しかったはずなのに、後になって人間関係でごたごたと嫌な思いをしてしまうということも起こることもあります。

 

 例えば、友達がほしくて友達ができたとします。とてもとても仲が良くなって、そのままずうっと仲が良ければ嬉しいでしょうけれども、適切な距離感がつかめずに、友達ではなくるということがあります。または、一緒に居ても全然楽しくないのに、それでも一緒に居てしまうということもあります。

 

 この距離感というのが重要なんですが、人間関係というのは自分一人で完結しないので、距離感がうまく取れなければ、たいてい辛いことが起こります。辛いことが起こるくらいなら、人となんて繋がらなくてもいいや!って、思いたくなるでしょうけれども、本質的に人は人と繋がりたいので、否定し続けることは不可能です。

 

 そして辛い経験をしないことには距離感を本当に理解するのは極めて困難です。本当の意味で人と繋がることは難しくなるということです。つまり、辛い経験は人にとって必要だから存在するということも1つの真理です。

 

 人は辛い経験をして初めて自分自身を振り返ることができます。どうして上手くいかなかったのかな?と、自分自身に問いかける作業が起こります。これを相手が悪いからと外側に原因を求めているうちは、同じようなことを繰り返し続けます。自分の内側に問いかけられるまでは、どうしようもないくらいに繰り返すことになります。

 

 それは何を言っているのかというと、人は人によって自分自身を知るということです。人によってでしか自分自身を知ることはできないとさらに強めた表現でも言い過ぎではないくらいに本当です。

 人と繋がらなくていいや!一人で生きていくんだ!なんていうのは、自分を知るということを放棄することになるので、一見楽に思えるかもしれませんが、本質的には新たな辛さを生み出すことになってしまいます。

 

 人と繋がっても辛いし、繋がっていなくても辛い。辛くならないで楽しいだけで、苦労も苦悩もせずに、いいとこ取りの繋がり方はないものか・・・と無意識に考えた結果、目に止まったのがスマホによるコミュニケーションなのかもしれません。 

 

 

スマホコミュニケーション

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 スマホやSNSがなぜこれほどまでに普及するのか。

 先に述べた理由を当てはめてみれば納得できるかもしれません。

 スマホコミュニケーションが楽しいという表面上の理由は様々でしょうけれども、裏面の深い根幹部分、つまりは無意識レベルでは「繋がりたいけど辛いのは嫌」がスマホコミュニケーションの普及に拍車をかけているはずです。

 これはリアルコミュニケーションの回避という現象を新たに生み出してしまっています。ここ数年、私は様々な場面でリアルコミュニケーションの喪失を目の当たりにしています。きっと皆さんも見過ぎて、今や日常となり普通になり一般化されてしまっているのではないでしょうか。

 

事例1 ある中学生のコミュニケーションを見て

 ある日、トレーニングルームで筋トレをしていたら、ルームの出口にある休憩所で、6人ぐらいの中学生らしきグループが休憩していました。おそらく部活の後だと思われます。そして、その6人は、ずーっと全員がスマホの画面をいじっています。

 あのね、何と繋がっているのかしらないけど、目の前に友達がいるのだから、今はその友達と繋がったらどうですか?

 

事例2 ある家族のコミュニケーションを見て思ったこと

 ある日、ファミリーレストランに行ったら、家族4人でメニューを見ながら楽しそうに注文している姿を見ました。ああ、こういうのがいいんだよなぁ~と思ったのですが、注文が終わると、お父さん→お母さん→中学生っぽい子ども達の順にスマホを取り出して画面を見続けていました。ちなみに、子ども達は食事中もやっていましたが、さすがにお父さんが止めていました。

 ・・・でも、最初にやり始めたのはお父さんだったけど。

 

事例3 あるカップルのコミュニケーションを見て思ったこと 

 別のある日、友達と食事に出かけたら、若いカップルが入ってきて、隣の席に座りました。そして、同じように注文をするとお互いにスマホを取り出して、料理が運ばれてくるまでスマホとコミュニケーションしています。そして、料理が運ばれてくると、スマホでパシャと写真を撮り、しばらくスマホの画面をいじり、ようやく食べ始めました。その手つきを見る限り、おそらくSNSにアップしたのでしょうね。

 あのね、みんなへアピールするのは後でできるでしょ。今は目の前の彼女に集中しなさいよ! 

 

 残念ながら、スマホやSNSの使い方が本来の目的からはずれ、コミュニケーションすればするほど、「繋がってるか不安症候群」という現象が起きています。でも、本来は人と繋がることで、「繋がったら楽しいぜ症候群」が起こるはずです。

 不安になるのなら、まだスマホを使いこなせる技術もなければ、精神的な成長も未熟だということでしょう。

 

 

スマホ、どうしましょう・・・

スマホ

 では、どうすれば使いこなせるのかということについて簡単に私見を紹介します。我が子にスマホを持たせてもいいかどうか迷っている保護者の方はぜひ、参考にしてください。

 ※ただし、あくまで参考ですので、最終的には自分で決めてくださいね。

 

1 人と繋がりたいというのは、本質的なことなので、止める必要は一切無い。

2 人と繋がるには、順番があるということを理解する。

3 その順番はとばすことができない。

4 もしとばしたら、「繋がってるか不安症候群」になる可能性が高い。

5 その順番とは、「直接」→「間接」である。

 

 直接体験、つまりリアルな繋がりが基本です。

 リアルがなくても、繋がることは可能ですが、不安は起こるでしょうね。

 バーチャルはリアルには勝てないというか、バーチャルはリアルの代用ということです。バーチャルは便利なんですけどね、だからといって、リアルに勝るということではないのです。

 

 バーチャルを否定しているわけではありません。

 それを必要としているということもあるでしょう。

 ただ、リアルが側にあるのなら、まずは直接体験をしっかりとすることで、スマホという便利なツールを上手に使いこなせるようになりますよと言っているのです。

 ですから、スマホを持たせるのなら、それまでに直接コミュニケーションをとにかくたくさんさせることです。たくさんさせても、スマホは難しいですけどね。

 

 原点は親子関係。

 次に兄弟関係や友達関係。

 同時ぐらいに異学年交流。

 そして、社会人としての多様な年代との交流。

 少なくとも、親子関係と友達関係をたくさん経験しておけば、スマホは上手に使えるかな?

 

 

最後に

繋がる

 人と繋がるのは、なかなかしんどいことでもあります。

 ぜーんぜんしんどくないという人もいるでしょうけれども、「表面上はね」と、私なら付け加えておきます。

 だから親友というのは一人できれば上出来なのです。

 職場だって、友達だって、恋人だって、親子だって、どれもリアルに繋がっていくのはそれほど簡単なことではありません。

 だけど、人と繋がりたいというのは、生まれたからには必ず持っている感情です。

 どうか、怖れないで、上手くいかなくてもそれはそれで学べるので、

 積極的にリアルな繋がりを持つということを選んでください。

 

 最後に、名言をふたつ紹介して終わりにします。

 

「友情は成長の遅い植物である。それが友情という名に値する以前に、それは幾度か困難の打撃を受けて耐えなければならぬ。」(ジョージ・ワシントン 米国初代大統領)

 

「友人とはあなたについてすべてのことを知っていて、それにもかかわらず、あなたを好んでいる人のことだ。」(エルバート・ハバード 米国の思想家・教育者) 
 

 

 

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