Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の27年間の実践理論

「学級経営で大切なこと」

初任者からベテランまで、もっと素敵な学級にしたい人の為に書きます。

新学期の「引き継ぎ」は「何を引き継ぐのか」

新学期に向けた準備が始まっています。 教室を作ったり、児童名簿を作ったりする個人的なことと、分掌部会やとりあえず4月の動きの確認やらの学校全体の事をします。 その中の1つに「児童の引き継ぎ」というのがあります。 簡単に言うと、前年度の担任から「…

謎の一般論 ~誰が授業しても大丈夫な学級~

「本当に良いクラスとは、誰が授業をしても子ども達が理路整然として授業がやりやすいクラスである」とか「担任がいなくてもきちんとできるクラスが良いクラスである」とか「学年が変わったときに前担任の真価が問われる」と、教師であるなら一度は聞いたこ…

一生懸命な人へのアドバイス

一生懸命な人、それは多くの人からの好評価を得ることができ、社会的貢献度が高く、自身の能力も高まります。それと引き替えに疲労困憊が起こります。 軽いアドバイスですので、かるーい気持ちで読んでくださいね。 最近、疲労困憊気味だなという一生懸命な…

姿勢をよくすること

授業中、ふにゃふにゃして、姿勢の悪い子がいます。だらけていて、勉強をする気がないという状態です。このことについて、一般的にはあまり知られていないことをお伝えすることで、「姿勢をよくするとなぜ良いのか」ということと、「姿勢を良くさせるために…

学級経営が難しくなった理由

新型コロナウイルスによる臨時休校期間が終わり、日本全国で学校再開になりました。本来、学級経営は4月にその素地の大半が作られ、ここで上手くいかなければ5月のGW明け頃に綻びが見え始め、夏休み前頃にはかなり危険な状態になりますが、今年度は新型…

教室の子ども達の幸福を願うなら必須だけど担任がやらないこと。

(2019.10.29の記事をリライト) 担任を受け持つと、学校における子ども達の親代わりのように接することになります。ですから、子ども達の幸せを願うのですが、それは簡単な事ではありません。学級経営というのは本質的に難しく、近年においては、その難しさ…

叱っても叱っても平気な顔をして反省のそぶりを見せない子

(2020.10.30の記事をリライト) 学級で子どもが何かやらかしたら必要に応じて注意したり、叱ったり、話を聞いたりするのが担任の業務にあります。「こらこら、ダメだぞ。」と。 「すみませんでした。」とか「ごめんなさい。」となればそこで終了ですが、なかなか…

ペルソナ ~お面をつけた子ども達を見取る~

人は多面的な生き物であって、1つの側面から語ることなど不可能である。 「あの人は優しい人だ」とか「あの人は真面目である」とか「あの人はどうしようもない悪人だ」などと、他人が他人のことをさも分かったかのように言うのを聞く度に、私は「それはあな…

学級が落ち着かないときの考え方

学級が落ち着かない。ざわざわしているし、言うことを聞かないし、怒っても褒めても諭してもダメ・・・。ああ、もうどうすれば・・・と悩んでいる人は今回の記事を読んでください。読んだからと言って、すぐに学級が落ち着くということは起こりませんが、少なく…

絶望病

(2019.8.04 の記事をリライト) 学級担任からはずれ、学校全体の子ども達と接するようになってから3年が経ちました。この3年間の間に、とても気になる現象が加速度的に増えてきました。 それは、表情が暗い子どもが増えてきたということです。 その原因は…

姿勢よく子ども達を座らせることは必要ですか?

先日、若手教員と対話をしていると、若手教員(30代・男性教師)が前から思っていることについて自らの悩みについて語りました。その内容は以下の通りです。 子どもたちをきちんと座らせて、きちんと話を聞かせるということについて、聞いているのならば多少…

女子を制する者は高学年を制する②

(2019.10.29の記事をリライト 2020.5.04) 高学年女子の扱いの極意を伝授されてから18年後の2019年。私は担任を外れ、主にサポート役として他の先生と関わることが増えてきました。 10月某日、学校は学芸会の準備の真っ只中です。 5年生の劇担当の…

女子を制する者は高学年を制する①

(2019.10.29の記事をリライト 2020.5.04) 誰にでも新卒時代が必ずあります。 そして、新卒時代に悩むことの多くは、答えが出ています。 さらに、それは必ず通過しなくては一人前の教師にはなれないことになっています。 男性教諭と女性教諭では高学年女子…

「授業」と「学級経営」は「車」の両輪ではない

「授業」と「学級経営」は「家」で例えた方が分かりやすい 小学校教師で担任を受け持っている人は、ほとんどの時間を教室で過ごします。 ひとつの教室を1年間預かり、毎日5時間~6時間を「勉強」を媒介として子ども達と建設的に過ごすというのは、なかな…

優しくなった子ども達

新学期が始まり、1週間が過ぎました(5年生)。 昨年度は、担任の先生とあまりうまくいっていなかったらしく、先生と児童、そして児童同士のトラブルも多発し、様々な理由をつけて保健室に逃げ込む子もいたそうです。 新しい学級を受け持つと、必ず前年度…

子どものイライラ感を受け止める方法①

(2020.6.03 加筆・修正) 「子どもは素直である」というのは、当たっているし間違っています。そうである場合もあるし、そうでない場合もある。イライラ感をため込んでいると素直になれません。本当に思っていることではないことを「自分は本当にそう思って…

タイムラグ問題1

先日、同僚の先生が話を聞いてほしいというので、相談に乗りました。 話の概要は、学級を落ち着かせるために色々と試してみているのですが、状況は悪化しているような気がして、もう、どうしていいのか分からないということでした。 「なるほど、状況は悪化…

初任時代の学び④-3 「たわむれ言いたい放題」

学級通信一考 (後編) さて、本校の現状はいかがであろうか。数年前まではそれほど見かけることもなかったが、今は4~5クラスを除いた多くの学級通信が頻繁に机上に乗せられてくる。他校も同様なのかとつい考えてしまう。特に昨年度からは、家庭だけでな…

初任時代の学び④-2 「たわむれ言いたい放題」

初任時代に林先生にいただいた手紙を読み返してみました。 A4用紙12枚にも及ぶ大作で、主に教師が心得ておくべき日常的な指導について書かれています。改めて読み返してみると、教育の不易の部分として大切なことだらけで、今の学校現場が忘れてしまってい…

「何」を聞くかではなく「誰」に聞くかが重要です① 「学級経営」

私は常々、若手教員に伝えていることがあります。 まず、自分で聞きなさいということ。 これは、主体的です。そして、自分で聞くと興味を持って聞くことができます。さらに自らが問いを持って聞くことで、自分が欲しい答えが返ってくるため、吸収されやすい…

担任をする人は知っておくと役立つこと 「どの学年が・・」

(2020.6.13 リライト記事) 学校では、毎年3月になると次年度の校内体制について動き始めます。誰が何年生を担任するかということや、校内での役割について人材を割り振るのです。学校にとっても教職員にとっても適材適所になれば、すなわちそれは子ども達に…

明日は学芸会  本番で成功する確立100%な理由

(2020.6.13 修正) 明日、学芸会本番です。6年生の劇は大成功、間違いありません。成功する確率は100%です。まずは簡単にその理由のいくつかを羅列します。 1 児童観覧日の時の1年生が、最後まで集中して見ていたこと。 2 6年生のやる気が継続どころか…

理解しようとしないかぎり理解できない

今回は、久しぶりに学級経営のお話です。学級経営の方針には、大きく分けて2種類あります。1つは「統率型」 もう1つは「解放型」です。 大きく分けてということですから、完全に分かれている訳ではなくて、どちらかに寄っているということです。 1 統率…

禁止というルール

(2020.6.15 修正) グランドにボールが落ちていました。休み時間に遊んだ子が、片づけなかったのでしょう。朝の職員打ち合わせで、生活部の先生からの提案がありました。 「何度言っても、ボールの後片付けがしっかりとされていません。今、落ちているボール…

学級崩壊の本当の原因 PARTⅢ

(2020.5.31 加筆・修正) これまで、学級崩壊は授業に問題があっても起こらない場合があること(PARTⅠ)、学級崩壊の本当の原因は愛情不足であること(PARTⅡ)で述べてきました。 今回は解決編です。何度も同じ事を述べますが本道は授業です。でも授業改善はな…

学級崩壊の本当の原因 PARTⅡ

(2020.5.30 加筆・修正) 学級崩壊の本当の理由を追及する記事のつづきです。 まずはおさらいです。詳しくは記事を読んでいただけると分かりますが、ここでは概要を復習します。 1 学級崩壊を防ぐには授業力が本道である。 2 しかし、それは大変な努力が必…

元気がない子ども

(2020.6.12 修正) 学級の子どもの元気がないということはよくあります。元気のないのには必ず理由がありますから、深く追求していくと、少々ややこしい問題になってしまいます。 今回は、そんなややこしいことは、そっと横に置いておいて、とりあえず一時的…

家庭学習を進んでやる子にしたいなら読んでくださいね。

(2020.6.10 加筆・修正) 家庭学習を自ら進んでやる子になって欲しいと、多くの保護者は願っています。家庭学習なのか宿題なのかという問題はありますが、とにかく自分から勉強して欲しいと願うでしょう。ところが、現実に目を移せば、そのような子はごくわず…

学芸会でオススメの劇 20選

(2020.6.07 修正) 10月になったので、学芸会のシーズンがやってきました。 私事ですが、6年生の劇の台本を作り始めました。今年は、「ユタとゆかいな仲間たち」という劇に挑戦してみます。はじめての劇なので、子ども達の動きと、本校の舞台の使い方などを…

昔の学級通信

(2020.6.07 加筆・修正) 学級通信は、なぜ発行するのか・・。 こういう本質的な問いは、長くなるのでまたの機会に書くことにします。 今回お伝えしたい内容は「学級通信は読まれるためにある」ということです。 読まれなければ、書くことの労力は徒労に終わ…