どうでもよい軽すぎるお話です。コーヒーブレイク程度に読んで頂けると嬉しいです。
私と友人Aは、せつないお話が好きなんです。
私と友人Aには、まー君という友達がいます。
まー君は、結婚を考えた彼女がいて、めずらしく紹介されました。
まー君が言うには、
「私と友人Aに紹介するってことは、親に紹介する以上のことだ」
そうです。
ところが、別れてしまいました。
別れてから、まー君の家に泊まりがけで遊びに行きました。
まー君は、おもてなしの心があるので、私たちを「美味しいカレー屋さん」に連れて行ってくれました。
「ここのカレー、美味しいから、まあ、食べてみ!」
なんてご機嫌です。すかさず、友人Aが聞きます。
「ところで、このカレーは彼女と来たことあるの?」
「1回だけあるね。」
「そっか、そう考えると、このカレー、せつなくなるな~。」
まー君は、岩盤浴という所に私たちを連れて行ってくれました。
「最近、岩盤浴にはまってるんだよね。」
なんてご機嫌です。すかさず、友人Aが聞きます。
「ところで、ここには彼女と来たことあるの?」
「実は、その彼女に教えてもらったんだ。」
「そっか、そう考えると、この場所もせつないな~。」
まー君は、釣りが趣味なので、私たちを釣り堀に連れて行ってくれました。
竿を用意し、えさまでつけてくれます。
そして、あーだこーだうんちくをたれて、
「まあ、やってみ!」
なんてご機嫌です。すかさず、友人Aが聞きます。
「ところで、彼女にも教えたのかい?」
「・・・いや、ここには来てない。」
「そっか。せつなくないのか(残念そう)。」
「せつなくない。」
「でも、もしかしたら、つきあい続けてたら来たかもしれないね。」
「まあ、そうだね。」
「そう考えると、せつないな~。」
「おまえら、何でもせつなくするんじゃない!」
せつないってね、1人ではできないんです。
そして、優しい想いのすれ違いみたいな感じで美しいのです。
楽しかった思い出、過ぎ去った思い出に、想いを馳せる。
そういう想像をするのが好きなんでしょうね。
しかも、自分のことじゃないから、いいのかもしれません。
だから、まー君には、これからもせつない物語を紡いでほしいです。