Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の27年間の実践理論

まるごとひとつ

 トマトはリコピンという栄養素がありますが、リコピンそのものは、どうやらなんてことはないそうです。しかし、トマトは健康にとって素晴らしい食材です。

「まるごとひとつ」

 最近、その捉え方がとても重要だということを実感しています。

 

まるごとひとつ

 栄養学というものが確立したのは、私の知識では戦争中です。戦争に勝つためには強い身体が必要ということで、当時同盟を結んでいたドイツ式栄養学です。

 ドイツ式栄養学がどんなものだったかは割愛しますが、その後、第二次世界大戦に敗れ、こんどはアメリカ式栄養学というものが導入され、それが現在まで続いています。

 これで「まるごとひとつ」という素晴らしい教えが消滅しているようです。

 ドイツ式栄養学が導入される前になると思いますが(私は実際その時代を生きていませんが)、おそらく「まるごとひとつ」を実践していたと思われます。

「物を粗末にしない」「残さず食べる」「もったいない精神」や、北海道でのアイヌ文化などはその代表です。簡単に言うと、全ての物を大切にしようという精神です。

 

 最初のトマトが分かりやすいので、具体例として説明します。

 トマトのリコピンは身体にとって可もなく不可もない存在です。

 しかし、トマトは身体にとって、素晴らしい食材です。

 新鮮なトマトを「まるごとひとつ」食べるとどうなるでしょう。

 

 まず、大切なのは「新鮮な」ということです。専門用語では「ファイトケミカル」というものがありますが、これは栄養素としてはカウントされていません。私の理解では「プラーナ(生命力)」とも関連しており、新鮮であればあるほどたくさん入っています。ちなみに、リコピンというのもファイトケミカルのひとつみたいです。

 そして「まるごと」という概念。トマトはそのまま食べられます。加熱処理をしなくても美味しくいただける食材です。この「そのまま」も重要です。

 新鮮なトマトをまるごとひとつ食べると、トマトは夏野菜ですから、体温を下げる効果もあります。

 

 しかし、アメリカ式栄養学によれば、トマトはトマトなので、どのように摂取しても栄養素としては同じということになります。まあ、熱を加えるとビタミンがなくなる程度の事は言っていますが、プラーナやファイトケミカルなどについては無視しています。さらに、酵素の問題もあります。

 

 酵素は、簡単に言うと、食べた食材を身体の栄養にするために分解するものです。ですから、酵素がなければ、食べてもほとんど意味がありません。人がそもそも持っている酵素で分解するしかありませんが、実は食べ物も独自に酵素を保有しているのです。

 

 まるごとひとつ食べると、その酵素も一緒に摂取できるので、栄養としてスムーズに取り入れることができるというわけです。

 ちなみに、食べ物に含まれている酵素は、だいたい40℃~50℃の加熱で消滅します。ということは、トマト3つ分が入っているというトマトジュースを飲むのと、実際に新鮮なトマトを3つ食べるのでは、たとえ栄養素的には同じであっても、全く異質の物であることが理解できると思います。

 

 人は誰でも、新鮮な物を美味しく感じます。

 それは誰に教えられなくても分かります。

「まるごとひとつ」という捉え方が大切だと覚えておくと、とても役に立ちます。

 

 

「まるごとひとつ」という捉え方は、食べ物に留まらず、あらゆる場所へ波及しますが、今回のお話はこれでおしまいです。

 ごくごく簡単に書きましたが、本当はもっとお伝えしたいことはあります。大変ややこしい話にも波及しますので、その前段としての記事でした。

 最後までご愛読いただき、ありがとうございます。

 読んでいただいた方へ、最後に素敵な知識をプレゼントします。

「大根おろし」・・・、これが凄まじい力を秘めています。是非ググってみてください。ポイントは「酵素」と「大根おろし」、あるいは「すりおろし」です。

 酵素を理解すると、食の理解が一気に進むと断言しても過言ではありません。