Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の21年間の実践理論

先生の一言は影響力がすごい

おかっぱ

もう何年も前のお話です。

私が5年生の担任をしていた時のある朝、女の子が髪をばっさりと切ってきました。

おかっぱみたいな髪型です。

それがとても似合っていたので

「いいねーー! すっごい似合ってる! 先生、その髪型好きだなー」

と、本当に思ったのでそう言いました。

すると、女の子達がぞろぞろと集まりはじめ

「うん、いいね。」

「とても似合ってる!」

と、私の感想に同調です。

 

 

その数日後、参観日がありました。

保護者懇談会終了後、その女の子のお母さんが私のところに来て、

「先生、うちの子の髪型を褒めてくださって、ありがとうございました。」

と言うのです。

「とっても似合ってて、素敵ですね。」

と私も伝えましたら、お家であった出来事を教えてくれました。

 

 

その女の子の髪はお母さんが切ったそうです。

お母さんが「切るかい?」と聞いたら、嬉しそうに「うん」と言うので、切ったそうなのですが、切り終わったら

「もう、こんな髪型じゃあ、学校に行けないわ! うえーん うえーん」

と泣きじゃくったそうです。

お母さんがいくら「似合ってる」と言っても、全く聞かなく、次の日の学校へ行く直前も泣いて暗い表情だったので、心配していて、先生に電話しようと思ったくらいだそうです。

それが、帰宅してみると娘がルンルン気分で

「お母さん! 私、ずーっとこの髪型でいいから!」

と言うんですって。

「先生が、すごい似合ってるって言ってた!」

「友達にも褒められた!」

 

その子は、6年生の卒業まで、ずっとその髪型でした。

 

髪を切ったということ、髪型がおかっぱになったという事実は変わりません。

それをどう思うか、その認識が変わっただけです。

事実は変わらないのに、思いが変わっただけです。

 

その一件で、私は教師の発言のもつ影響力を改めて実感しました。

だから、教師は、子どもを勇気づけるような言葉を心がけ、

子どもを悲しませる言葉はつつしまなければ・・・・と今でも意識しています。

 

たとえ、ジーズが穴だらけの子がいても(ダメージジーンズというそうです)

ダメージジーンズ

「もう、ボロボロだから、新しく買い換えた方がいいよ」

とは言ってはいけないのかも知れません。

 

たとえ、肩に大きく穴の開いたシャツを着てきた子がいても

「穴、開いちゃってるじゃん! もう新しいの買いな!」

とは言ってはいけないのかも知れません。

 

もう、全部「いいね、いいね」と言っていれば、子どもは嬉しくなります。

 

 もう、ここまでダメージを受けちゃっていたら、勘違いもされませんよ。さあ、勇気をだしてはいてみましょう。ダメージを受ける勇気です。

 

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