Nayunayu先生 ~愛のある教室~

現場教師の24年間の実践理論

歳を重ねると早く感じられるようになる時間の謎を解明

時間の謎

 時間は相対的です。

 アインシュタイン博士の言っている相対性理論とは別の意味で。

 

 人が感じる時間の感覚についてです。

 

 以前「楽しい時間は短く感じ、それが若さを保つ秘訣である」という記事を書きました。 

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 ある疑問

 しかしここで、ある疑問が出てきます。

 それは、歳を重ねるごとに、1年という時間の短さが加速して感じられるという現象についてです。

「年々、時間が経つのが早く感じられるな~」というのはよくある話です。

 少し分かりやすく整理します。

 

 Step1 楽しい時間は短く感じる(経験済み)

 Step2 つまらない時間は長く感じる(経験済み)

 Step3 毎日が楽しい時間として1年を過ごしたのに、長く感じる(経験済み)

 Step4 歳を重ねるごとに、または、どうみても楽しそうではない人が、だんだん時間を長く感じているようです(未経験)

 

 以上をまとめると次のようになります。

 

 楽しいと「短く」感じるのに、1年過ぎると「長く」感じる。

 あるいは

 つまらないと「長く」感じるのに、1年過ぎると「短く」感じる。

 

 矛盾しているなぁ~と、考えていたのですが、その答えが分かりました。

 きっかけは『生老病死の哲学』という本です。

 その中の『老』という章を読んでいたら、自分のこれまでの知識と本の内容が繋がって、突然に、唐突に、何か大切なことが降ってきたかのように分かったのです。

 

 その本によれば、「老いるとは、時間がなくなるということで、成長をやめるということである」というような事が書かれていました。

 時間がなくなる・・・・?

 余命ということではなく、生きている間になくなるってことらしいけど・・・

 なくなったら短く感じるだろうな・・・。

 (しばらく自分の思考回路がグルグルと知識の旅を続け)

 

 ああ、そうか。

 それはせつないな・・・。

 

 と理解したのです。

 

結論

時間の相対性は「今」なのか「過去」なのかによって感じ方が逆転する。

 

「今、この瞬間」は、楽しければ楽しいほど、時間は短く感じられます。夢中になっている状態なので、誰にでも経験があるでしょう。

 これは、意識的で、主体的で、躍動的で、目覚めている状態で、多くのことが記憶に刻み込まれます。楽しい思い出として刻み込まれたその記憶は、思い出すときに溢れ出てくるでしょう。 

 

 自分の過去を振り返ったとき、

 楽しかった記憶を思いすとき、

 「楽しかったな~」「充実してたな~」「色んな事あったな~」

と、経験したことの多さを改めて感じ、1年間は長かったと思えるでしょう。

 

 

 では、逆はどうか。

「今、この瞬間」は、つまらなくて、暇で、時間は長く感じられます。

 これは、無意識、無自覚、睡眠状態といっても過言ではありません。

 そもそも、暇なのですから、何もしていません。

 すると、何も記憶には留まりません。

 ちなみに、「ゲーム三昧」や「ユーチューブ三昧」というのも、遊ばされているので受動的で、楽しいかもしれませんが、こっちに入る可能性が高いです(ただし、きちんと意識的に意図的にしている場合は「楽しい時間」というカテゴリに入ります。ややこしいですね)。

 

 自分の過去を振り返ったとき、「暇だった」という思い出は出てくるでしょうけれど、そもそも何もしていないのなら、カテゴリは「暇だったこと」の1つになります。

 すると「な~んにもしなかったけんど、もう12月だな~、じかんっちゅうのは、ほんに、あっという間じゃな~。ほれ、おめえさんもうかうかしてたら、あっちゅう間に人生、終わっちまうぞ・・。」

 と、言いたくなるくらい1年間を短く感じられるということでしょう。

 

 

 

 誰にでも経験があると思いますが、自分が子どもの頃は、1年間を長く感じられたはずです。中学3年間、高校3年間はどうだったでしょうか。

 楽しい時間を過ごしてきた人なら、振り返ったとき、今の自分と比べて長く感じられるのではないでしょうか。

 

 

自己診断 

 以上の理論が正しいと仮定するなら、自己診断も可能になります。

 なんの自己診断かというと、自分のこれまでの振り返りを通しての経験量の自己診断です。(ここで言う経験量は、自分が意識的だったことの経験量です)

 

①今は短く感じ、過去は長く感じられるのなら、経験量は落ちています。

②今も昔も同じなら、その人自身の経験量はさほど変わっていません。

③今は長く感じ、過去は短く感じられるのなら、過去の自分よりも、今の自分の方が充実しています。

 

 当然ですが、最上級は③でしょう。

 次が②。

 注意が必要なのは①です。

 

 ただし、次のような場合は注意が必要です。

 それは、辛すぎる過去の場合です。

 辛すぎるので、記憶そのものに蓋をし、なかったことにします。

 つまり、忘れ去ります。

 

 面談をしていると、

「○○年生のころの記憶はないんですよね」

 という話を聞くことがあります。

 この場合は、上記の①~③の例外だと考えてください。

 

 

 自分では、結構な発見だと思っています。

 この理論に納得できた方は、是非、自分の知識の1つにコレクションしてくださいね。知ったから何だってこともないんですけどね・・・。

 

 

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 ジョギングシーズンがやってきましたので、もし良かったら「情報」をどうぞ。